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🌱 すずしろ

日々考えたことを残しておくブログです。

📱 防災アプリに求める機能と使い分け

はじめに

近年、数多くの防災アプリがリリースされており、「どのアプリを使えばいいのか」という選択に悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、防災アプリに求められる主な機能を整理し、検討してみました。

どのような機能が必要なのか

多くのスマートフォンでは、避難情報や緊急地震速報といった重要な防災情報を、特別な設定をしなくても受信できるようになっています。そのため、防災アプリは必ずしも必須というわけではありません。むしろ、私たちの防災に関する具体的な行動をサポートするツールとして捉えるのが良いでしょう。

では、防災アプリにはどのような機能が求められているのでしょうか。以下に主な機能を整理してみました。特に多くの方が必要としていると思われる機能には⭐️を付けています。

  1. 防災計画支援
    • 避難計画
    • 備蓄や持ち出し品の検討
  2. ⭐️安否確認
  3. 避難・帰宅支援
    • ⭐️気象情報などのプッシュ通知
    • 危険度分布のマップ表示
    • ハザードマップの表示
    • ⭐️避難場所の表示
      • 災害種別ごとに絞り込みが可能
      • 開設情報を確認可能
    • 一時滞在施設、帰宅支援施設等の表示
    • 給水拠点の表示
  4. ⭐️情報収集
    • 被害情報
    • 支援情報

なお、1の防災計画支援については本記事では詳しく扱いませんが、後述するPREPYahoo!防災速報などには避難計画作成の支援機能が実装されています。この機能に興味がある方は、試してみてください。

以降では、2〜4の機能を中心に、アプリを比較しながら見ていきます。

安否確認

災害時の安否確認にアプリを活用する場合、特別な防災アプリを新たにインストールする必要は必ずしもありません。普段からよく使用しているLINEなどのSNSを、複数組み合わせて利用するのが現実的です。

それ以外の手段も用意しておきたい場合、災害用伝言ダイアル(171)や災害用伝言板(Web171)も候補になります。

ただし、より詳細な安否確認が必要な場合、例えば家族の位置情報をリアルタイムで共有したいといった場合には、ココダヨのような専用の有料アプリの利用も検討する価値があります。

避難・帰宅支援

自宅や外出時の避難、帰宅支援をサポートするアプリは多数存在します。

機能の一覧をまとめた下記の表を見ると分かるように、どのアプリにも強みがあります。

アプリ名 プッシュ通知 危険度分布の表示 ハザードマップ 避難場所の表示 一時滞在施設の表示 給水拠点の表示 備考
東京防災 リンクのみ 一部機能は東京のみ対象
NHKニュース・防災 浸水害はなし リンクのみ テキストのみ
Yahoo!防災速報 浸水害はなし 洪水以外はリンクのみ 災害時のみ ユニバーサルデザイン
NERV防災
PREP 停電情報の提供あり
全国避難所ガイド
みたチョ ARでの避難場所案内機能あり

この中でどのアプリが適しているかはケースバイケースなので、一概におすすめすることは難しいですが、参考までに私自身の使い分けについて紹介します。

主に使用しているのはNERV防災、Yahoo!防災情報、全国避難所ガイドの3つです。

NERV防災はプッシュ通知が速く、画面表示が見やすいため、主に地震情報や津波情報などの確認に使用します。

Yahoo!防災情報は、外出時のハザードマップの確認に使用します。ハザードマップは自治体の公式ページで提供する情報が最新なので、リンクがまとめられているのは便利です。

全国避難所ガイドは、外出時の避難で使用します。避難場所と避難経路、一時滞在施設の表示が可能です。都内については東京防災のほうが優れている可能性がありますが、全国避難所ガイドは全国をカバーしているのが強みです。

情報収集

特に被災地では、被害情報や支援情報の収集が重要になってきます。自治体の防災アプリ等で、自治体からのお知らせを受信するとともに、他にも有益な情報があれば活用したいところです。

メディアの提供する信ぴょう性の高い情報を入手するには、NHKニュース・防災radikoが便利です。

一方で、SNSで匿名で発信される情報はリアルタイム性が高く、身近な地域の情報収集に役立つ場合もあります。ただし、注意を引くための誤情報やショッキングな画像・映像の投稿も多数想定されるため、精神的な負担に注意が必要です。

防災アプリには、ユーザーが独自情報を提供できる機能を有しているものがあります(Yahoo!防災速報NERV防災)。信ぴょう性の観点からは、メディアとSNSの中間に位置すると言えるでしょう。

基本的にはNHKニュース・防災をメインとして、必要に応じて他のアプリを使用して情報収集するのが良さそうです。

おわりに

この記事では、防災アプリに求める役割を整理して検討しました。ご自身にとって必要な防災アプリを選ぶのに役立ちましたら嬉しいです。